《たいせつなもの》



ずっと渇いていたんだ
この胸の奥底
ふとそう思う
新しい目覚め

雷鳴しか知らない
荒んだ遠い地を
追われて辿り着いた
新しい生命(いのち)

誰かを愛おしむ
守りたいと願う
こんな気持ちは
今までに知らない

必死になって
俺をかばって
怪我をしてまで
微笑(わら)って見せた

貴女が教えてくれた
人を愛する気持ち
何よりも温かい
この優しい気持ち

貴女と過ごせる時間は
もう無いかもしれない
「ありがとう」のかわりに
今夜、この満月に願うよ

この生命(いのち)にかえても
貴女のその笑顔が護れますように









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★Thank-you note★
この詩は、うちで開いた絵チャット会で初めてお会いした露花さんに、
私と某Kさんがその時描いた絵をもらっていただいた際、「お礼に詩を書きます」と言ってくださって
数週後本当に送られてきたという、なんとも夢のような話として生まれた詩なのであります。
素敵な頂き物は飾らずにはいられない性分なので、露花さんに拝み倒して転載を許可していただきました(笑)。
蔵馬の名前はどこにも出てきていないのに、蔵馬が暗黒鏡を使うシーンが
目の前にはっきりと思い浮かんでくるような散文ですね。
彼が母親を救いたい一心でこの行動に出た場面、思い返す度にじんときます…

露花さん、素敵な詩をありがとうございました!


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