伝説の同人誌『よしりんでポン!』考察その@



通称『よしポン
1994年、幽☆遊☆白書の連載終了直後にタダで配られ、原作者冨樫義博先生自らが制作に関わった同人誌。
原作者の他に、彼の実弟である「冨樫」氏、アシスタントの「新田 千寿」氏が参加。
サークル名は「ただであげます堂」という名前がついている。
企画内容は様々あるが、中でも「12人のおびえる者たち」と題した、
幽白キャラを演じていたのは実は俳優であり、芸名や性格が別物として存在するという設定のマンガが(たった数ページだけど)あまりにも有名。
幽白キャラが本当は偽者でしたと言わんばかりの設定を原作者自らが描いてしまったため当時多大な反響を呼んだ(らしい)。

以下個人的感想をちょっとだけ。

てか原作連載中に時々「N星人」っていうのがWJ本誌に出てきたことあったけど、これ新田氏のことだったんだー(笑)
原作が終わってしまって、かれこれ10余年。
冨樫先生の絵柄は完璧にHxH仕様に変わってしまっているし、もう原作以外で本物の幽白の絵柄を見ることはできないんだなぁ、
と思っていた矢先にこの同人誌を入手。ああ〜!彼らが戻ってきたよ!!と感動することしきり。
連載終了直後なので、当たり前だけど絵柄も原作そのまんま。超嬉しいです。

同時に、冨樫絵のクセさえつかめればいくらでも、原作の彼らの絵柄は新しく作り出すことが出来るんだ、という新たな発見にもなりました。
素人が原作の絵柄に似せようと思ったら、模写しかないだろ、と長い間思っていたんですけどね。
だから原作以外のアングルや表情とか描いてしまったら似なくなるだろうなって。
でも今回「原作中にいない本物の彼ら」を見て、あ、絵柄さえ会得したら本物になるんだな、と思わざるを得ませんでした。
原作と見分けのつかないくらいの絵師さんがたくさん誕生することを祈ります(笑)


以下各ページ毎に紹介

1. 表紙。タイトル『幽遊終了記念 特別発行 ヨシりんでポン! (丸秘)TADADE AGEMAS DOH NO HON』
 表紙絵は飛影。原作の広告欄で度々見かけた「冨樫」氏の絵柄なのであごがとがってる。そういえばこれに限っては鼻もない。

2. 白紙

3. タイトルページ『義りんでPON! 幽遊白書終了記念本』 新田氏の絵。
 幽助と螢子。幽助の上半身裸に大きく「」と血文字?っぽく書いてあり、幽助は「っニ見てんだグラァ殺スぞ」とガン飛ばしてる。
 そんな幽助に後ろから、ロングヘアの螢子が腕組して「幽助アトでちょっと…」と笑顔。額にはしっかり怒りマークが…!!幽助、強烈ビンタ決定ですね(笑)。
 隅っこに新田氏の独り言「似せる気ねーけどここまで似てねーとちょっとな…」 確かに原作者の絵柄には似てないけど、個人的には彼の絵も均整が取れていて好きです。

4. 目次(手書き)↓

 5. 12人のおびえる者達 冨樫義博
 9. 影武者ボール 〃
10. 突撃インタヴュー 原作者にきけ!!
12. 特別イラスト. 次号予告 冨樫義博
13 冨樫義博 語る 〜連載を終えて〜
15. 飛影元ネタバクロのコーナー
18 新田千寿 イラスト.
19 編集白書.冨樫義博
25 冨樫 イラスト
26 編集後記 奥付.



5. 『12人の、おびえる者たち』 原作者の絵
 洋館をバックに、12人の幽白主要キャラクターが大集合。超豪華!!! キャー!
 彼らは「幽遊白書」を演じていた俳優達であるという設定なので、素の格好をしている俳優達に原作中のキャラと相違が見られる。
 ●幽助→前髪が真ん中分け。さすがに素でリーゼントってことはないらしい(笑)
 ●桑原→黒縁メガネ(後に幽助役から突っ込まれる)。ポーズも原作中の蔵馬を髣髴とさせるようなインテリ風(顎に親指)
 ●飛影→キャップ帽。髪の毛がつぶれる〜!と思ったら素の彼は逆毛ではないんだね(後述)。
 ●コエンマ霊界バージョン・人間界バージョン共に→おしゃぶり無し。そりゃそうか(笑)
 ●温子→つばの広いリボン付帽子。育ちの良い女優らしい。
 
 表情は全員シリアスな感じ。だけどぼたん役の子がこんな顔すると、ちょっと気の強そうなのが見て取れる。
 原作中の表情豊かなぼたんとは全然違う。姉御肌と見た!
 後述しますが彼女は喫煙者でもあります。あともう一人の超意外な人と共に…。
 コエンマ人間界バージョン兼妖狐役の彼の髪型はコエンマ風ですが、髪にあの艶がないですね。全く塗られてません。
 ポーズが片腕をどこかに掛けてる感じでキザっぽいです。似合うからいいけど。
 雪菜役と飛影役は私服がすごい新鮮です。

ここまで来てキャラが壊れるの嫌だー!と思った方はこの先の更新を待たないでください(笑)。


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